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○木はなぜ香るの?
学生の頃、ワンダーフォーゲル部で各地の山々を登った経験がありますが、早朝の山行などとくに「木の香り」を感じます。また、古い造作物の修復など、何百年の経過年数でおまけに虫の被害でぼろぼろになっているヒノキでも、カンナをかけると特有の芳香が漂ってきます。
これらの匂いの正体は一体何なのだろうか? 実は木が匂うのは木から大気中に揮発してくる精油成分のためだったのです。精油とは植物の花、果実、枝葉、樹脂などから得られる液状の香り物質のことです。
この精油は葉に多く含んでいて、材では葉の10分の1から100分の1程度しか含まれていないそうです。
ではその精油の化学組成は?と言いますと、テルペノイド、エステル類、炭化水素類、フェノール類などで、どうもテルペノイドが主成分のようです。
木の種類によって、これら精油の含有量やら含有成分が異なるので、杉の匂い、ヒノキの匂いなど、それぞれの木特有の匂いが出来上がっている訳です。
「たんすにゴン」ってもう古いか?この防虫効果のある樟脳も油性成分のショウノウですよ。ヒノキの精油にも殺菌・殺虫剤として使われています。また、リモネン、メントールなどはゴキブリの忌避物質に利用されています。
そして精油成分は私達心身の健康を維持するのにも役立っているみたいで、とくに木の香りは、不安、緊張、神経過敏、頭痛など精神面からくる症状に対し有効に働き、ストレスを軽減し、心身に良い影響を与えることは、様々な角度からの実験により実証されています。

☆アトリエ「遊木香」☆__ログハウス・木工品制作工房。セルフのハンドカット・ログハウスビルドと、家具製作の「体験」ノウハウの提供をしています。